趣味や勉強のため、いざ電子工作の創作をしようとしても「まずどう進めればいいんだろ……」と迷われるかもしれません。
そこで、ゼロから構想し、設計を進める流れを紹介します。
もちろん本記事が正解!というわけではありません。人によって方法は様々なので、自分に合ったやり方を見つけてみて下さい。
一例ですが、 何から手をつければ……?という方に、参考にして頂ければうれしいです。
1. キャンバスにのびのび、自由に絵をかこう
作りたいものが頭にあると、思わずCADに手が伸びたり、いきなり工具を触りたくなります。
それよりも、まずはノンビリ絵を描くのをお勧めします。
オリジナルの製作物ということは、あなたが仕様でありリーダー。
とにかく理想の完成物を夢見て下さい。
技術的な実現可否は、後から検討します。まずは「絵空事」で構いません。
何に描くの?
紙
私は適当なノートに描いたり、印刷失敗時の裏紙や安売りのコピー用紙をバインダーに挟んだものをキャンバスとして使っています。
思いついたらすぐに描けるのがよいですが、ゴミが増えてしまうのは悪い点です。
あとは、時間が経つと自分でも何を描いてるのか解読不能になることがあります。
パワーポイント
私はこちらの方法が気に入っています。
簡単な図形を綺麗に描けて、手軽に使えます。それに見栄え良く完成図を描いたほうが、気分も盛り上がりますからね。
スライドを増やしてアートボードのように扱い、検討のバリエーションを増やすのも容易です。
スクラップブックのように使う事も出来ます。
パワーポイントが無ければ、LibreOfficeなど無償の互換ソフトもあります。
2.日程を組む
構想がある程度固まったら、次はスケジューリングです。
締め切りを設け、日程を組みます。
「趣味の工作なのに?」と思われるかもしれませんが、締め切りが無いと完成が遠のいてしまいます。
ただ締め切りを設定するだけではモチベーションが上がらないので、展示会に出す、ブログやSNSにアップするなど、イベントを設けるのがおすすめです。
そして下図のように日程表に書き出すと、あまり設計にかけられる時間はそう多くない事に気づきます。
例えば、下図のように製作期間が3ヶ月あったとしても、長いようで、設計検討にかけられるのは1か月ほどです。
更にもし展示会に出すなら、梱包や運搬の検討も必要です。大きいものなら、分解構造にする必要があるかもしれませんし、デリケートなものなら、特別な梱包を考える必要があるかもしれません。シンプルな工作物でも、やることがいっぱいです。
3.後工程をつまみ食いしつつ、進める
ここまでくると早速設計作業に集中したくなりますが、まだ猪突猛進は禁物です。
一つの工程に集中せず、設計後の工程を、縦断して少しずつつまみ食いするのがおススメです。
なぜなら、どこに罠が潜んでいるかがわからないからです。
私がそうなりがちなんですが、費用を無駄にしたくない気持ちから設計が完全に固まってから行動を起こしたくなります。しかし後回しにした時に限って、後々すごいボトルネックになる事が往々にしてあるので要注意です。
ここで、問題が発生するかもしれません。「やば、今の段階では実現不可能だ」「予算オーバーしてしまう」「現実的に時間が足りない」など。
そんな時は、以下のように進めます。
4. 仕様を変更する
工作を始めたからには、色々と理想があったはずです。
しかし具体的な課題がでたからには、解決せねばなりません。でも今のままでは、締め切りに間に合わない。
そんなときは、まずは完成を優先し、機能を削ったり構造を変えてしまいましょう。
可能ならば、市販のユニットを組み込むのも有りだと思います。
さいごに
「何か作りたいけど、迷って手につかない」という方は、出来映えは度外視して、まずは早く完成させることに注力してみて下さい。
各人お金や時間など様々な制約があります。その中で「完成物を作れた」ということは、それだけで有意義で実りがあります。
このサイトではポンコツ的な工作物をどんどんアップしていこうと思っているので、苦手意識がある方の創作へのハードルを下げられたらな~と思っています。
コメント